藤 井
入口横で、Tシャツ姿のお兄さんが、はちまきしめて、せっせ、せっせと麺づくり。中に入れば威勢のいい、貫禄の女将さんが、大きな声でビシバシ店員指導。厨房には、無口で頑固そうな職人さん。サラリーマンだったオヤジさんは、30才の時、関東うどんと関西うどんの両方を修行して、関西風に決めたそうだ。麺は、大きな釜で泳がすように茹で、さっとザルで水切りし、麺をしめている。少し細目の麺だが、コシのよさとあっさりしたスープは、たまりませんね。やっぱり、うどんは関西でしょう。黒いスープがお好きな方はごめんなさい。店に入ったらすぐ注文。まごついてたら怒られまっせ。迷いそうな人は「定食」といって頼むように。

そうそう、お店が引越してしまいました。貫禄の女将さんの姿も見えなくなりました。引退かしら。ちょっとさびしい。でも味はお変わりなくうれしい。

奥三河
名古屋土産といえば‘ういろう’としか知らなかった私もここ数年で名古屋の味をいくつか知る事ができた。山本屋の味噌煮込うどん。地雷也の天むす、風来坊の手羽先、ミソカツに赤だし。そして、うどんかと思うほどの極太麺に魚肉ソーセージをたっぷり使った、あんかけスパゲッティのヨコイなどなど。
ここ渋谷にある「奥三河」は、三河発祥の元祖赤味噌‘八丁味噌’を使った、東京では珍しいミソカツ屋。トンカツに甘辛みそソースをたっぷりとかけていただく。ここのミソカツは「こりゃうみゃ〜」と名古屋出身のKさんに太鼓判をいただいたほどだ。赤だしがついてないのが少し残念。そうそう、名古屋では冷し中華にマヨネーズ。にぎりはエビが一番人気。コーヒーには柿の種。ちなみに三河地区では冷し中華にはマヨネーズはかけないらしい。
小川軒
駐車場には高級車。店先にはポーター。ここまでいえば、おわかりだと思いますが、神田で修行したコックさんがやってる老舗の洋食屋。厨房はオープン。営業時間の開始と同時に全員が動き出す。手際のよいこと。見ているこちらも気持ちがいい。だが、彼らにとっては大変なプレッシャーかな。そこで食べたオムライス。ふわふわタマゴにリゾット風?のやわらかいチキンライス。タマゴとライスが口の中でとろけていく。これはたまらない。お腹も心も満たしてくれるお店です。でも実はわたくし、まだ一度しか行ったことないんです。誰か連れてって。

*コースもいただいてきました。なかなか美味しゅうございました。

ヴィル・フランシュ
イタロ・プロヴァンス料理、ヴィルフランシュ。フランス料理をベースにイタリアンを取り入れたフレンチレストラン。ここで食べるパスタが美味しい。ゆで加減グー 。麺は、1.5ミリぐらいの麺。13時を過ぎると、ランチビールが一杯無料とうれしい。それにソムリエもなかなかステキなんです。( 個人的にね。) お店は広いし接客もOK。日によって多少盛りつけに違いを感じるけど、お薦めです。パスタの他にもメニューはいっぱい。
唐そば
渋谷から事務所に向かう間に、ラーメン屋は10数件。トンコツあり、醤油あり、激辛あり、香港あり。中でもイチオシなのが、「唐そば TOUSOBA」。北九州の黒崎からやってきたこの店は、もちろん、とんこつベース。博多のトンコツのようにパンチのきいたトンコツではなく、深みがあり、味わいゆたか。うまかとよ。スープを全部飲みほせるお店は、そうはない。麺はもちろん細目の棒麺で、感触がよかとよ。メニューは、いたってシンプル。ラーメン、ラーメン大盛、おにぎり、ゆで玉子しかない。ビールがないのであしからず。そういえば、北九州ではカラソバと呼んでいたと言い張る、ラーメン好きなうちの大将。ほんまかいな。
鮨竹半
入る前に、看板の文字が、ちょっと気になっていたお店です。「竹半」の「竹」が、読めなかった事も、ちっと恥ずかしかったな。少々高そうな店構えだが、中の様子が丸見えで、こわさがなく入りやすい。ランチの寿司も上品で、シャリは小さめで、空気を包み込むような握りがバツグンにいい。味噌汁も魚介のダシがきいててなかなかいい。ランチに行くことが多いけど、夜の部もなかなかです。魚がいいんでしょうね。
万能薬
ネーミングからすれば、何にでも効きそうな薬屋さん。と違って、美味しい焼肉屋さんです。昼、食べるのは、もっぱら焼肉定食。味付けカルビの炭火焼きで、タレをつけずにそのままいただく。最初に入った時は思わず「何をつけて食べるのですか」と聞いたら、そのままってさ。ごはんも美味しいし、お替わり自由だから、大食いの人でもだいじょうV。昼メニューには、激辛麺、汁かけ御飯、石焼きビビンバもあるが、やっぱり焼肉がイチオシ。夜は魚介類の炭火焼きも楽しめます。お酒は、辛口の奈良の酒、春鹿があります。
うな鐡
背開きで白焼きにして、蒸した後に付け焼きする、手間暇かかった関東風。腹開きで大胆に直火でこってり焼きあげる関西風。関東の鰻はやわらかく、関西の鰻は香ばしい。どちらも美味しいものはやっぱり美味しい。
ここ「うな鐡」はどちらかというと、うな丼、うな重は関東風だが、かぶと、肝、レバー、バラ…。と直火で焼いた串焼きは関西風にちかい。肝をボイルしてわさび醤油でいただく肝わさなんかもある。鰻を丸ごと調理してしまう、この店の入口にある‘精力絶倫’の力強い看板文字に納得。男性客が多いのは気のせい?一番搾りのNさんに教わった店だが、いつ会ってもNさんがパワフルなのはこのせいでしょうか。
串竹
ここはどこ、高層ビルが建ち並ぶ東京のど真ん中、新宿都庁もござる西新宿。
都庁が建つ前は大きな貯水場、そのまた昔は滝が流れていた緑いっぱいの森。料亭・茶屋が100軒ほど、釣り、花火、屋形船など行楽の地であったと聞いている。今もそのなごりが残る中央公園。十二社熊野神社。この地で海鮮料理「串竹」をキリモリする、大都会の田舎で育って37年の大将は二代目。年に2、3日しか休まない働き者。多くの店で修行を重ね、料理よし、酒よし、手際よし、フグでもスッポンでもタイ料理でも何でもござれ。
先日いただいたスッポンは最高〜。指先ほどの心臓、真珠粒大の黄色い卵、内臓、活血と臭みなく調理してくれる。あっさりしていてホント美味しい。甲羅以外すべてをいただきました。
翌日、私の肌はツルツルになっていましたが、お見せ出来なかった事が残念。‘エステに行くより串竹へ’これからも磨きに行きます。
鳥金
入口には赤い提灯がひとつ。換気口からはモウモウと白い煙。店内はカウンター中心に昔ながらの丸イス。お世辞にも美しい店とはいえないが、九州出身の若い夫婦がやっている、ほんまもんの宮崎地鶏の炭火焼き屋。サイコロサイズの肉を網の上で転がしながら燻しあげる、黒ずんだ肉は歯ごたえがあり実にうまい。脂がのった鶏だけに煙もハンパじゃない。たちまち店内は油けむり、換気扇も追いつかない。けむいがうまい。
ニンニク入りのタレでいただく鶏の刺身、たたきも新鮮。島美人(芋焼酎)と相性がいいみたい。わたし的には黒豚のバラ串も外せません。食べてみて。
いっせい
何の変哲もない、提灯にさっぱりした店構え。なんだ、ただの焼鳥屋か。と思ったんだけど、ところがどっこい。宮崎生まれの三田村邦彦風の大将は、必殺仕事人。旬の素材をていねいに、おしゃれに、品良くまとめて、おもてなし。一つひとつにこだわった素材、器に盛られた上品な料理はまさしく絶品。この味を求めてくる男性の背中にも哀愁を感じます。いい仕事してますねぇ。大将。ますます頑張って、お弟子さんの真之輔くん。

*お弟子の真之輔くん、実家のお店を継ぐと言うことで千葉の田舎に帰ってしまいました。彼の出汁巻きは、とっても美味しかった。数年後にはリニューアルしてオープン予定、只今内装プラン検討中とか。どんな店ができるかゴッツ楽しみ。新しいお弟子はエイちゃん。なかなか男前。


知る人ぞ知る。新宿はしょんべん横町、渋谷はのんべい横町。小さな店がところ狭しと軒を並べる、渋谷の路地裏、のんべい横町の「和」。神輿好きな若大将がやっている、カウンターだけの10人足らずでいっぱいの小さな小さなお店。やっと一人立てるぐらいの厨房で、腕をふるう大将は、立ち回りもいいが、手さばきもバツグン。若いけど器用にオリジナル料理なんかも作ってくれる。
この夏で二周年を迎える店だが常連客が多く、以外に若い女性の客も多い。「どうもです」と気さくに迎えてくれる人柄と下ネタも上手にこなす若大将。数年先がもっと楽しみ、頑張ってね。
えびす海岸
な、なんと恵比寿に海、発見。いやいや、私が開拓した店ではありません。両国のYさんと一緒に行ったお店です。店先には遊泳禁止の看板。残念。せっかく私の平泳ぎをご披露しようと思ったのに…。このお店は海岸というだけあって酒のサカナは、まあ美味しい。はまぐり焼いたり、干物焼いたり…。磯の香りでいっぱいのたいへん庶民的なお店です。日本酒もいっぱいあって、焼酎もカメ仕込みなどあって、とってもうれしい。
蔵元
恵比寿駅西口のすぐ近くに蔵元はあります。さすが、蔵元というだけあって、新潟の地酒がいっぱい。日本酒を頼むとミネラルウォーターが付いてくる。口をゆすいで次のお酒を…。ということでしょうか。嬉しいですね。つまみは、炭火地鶏のあぶり焼きといかの肝焼き、がお薦め。魚もなかなかいい。時期になれば、関サバの刺身、生タコの刺身なんかも揃ってくる。締めは海草の「ふのり」をつなぎに使ったちょっとみどり色した新潟のへぎそばかな。
鳥ハゲ
渋谷駅南口からすぐ近く。渋谷のポテト好きな一番搾りのNさんと一緒に行ったお店です。Nさんのお薦めは、ポテトとベーコンをバームクーヘンみたいに仕上げた、ジャガベークーヘン。私のお薦めは、カウンター上の大皿に盛られている、たくさんのお総菜。ついつい食べ過ぎてしまいます。日本酒の種類は少し物足りないかな。酒好きですみません。食べ過ぎたら、すぐ近くの某ビルで、卓球・ボーリングに汗するといいんだって。試してみたら、もうボロボロ。
今井屋
秋田の比内地鶏専門の焼鳥屋。毎朝、農場より直送されてくるので、とっても新鮮。皮・肉・内蔵・首と残すとこなく全てを調理してくれる。ここの焼鳥は、表を7、裏を3の割合で焼いているから、食感がとてもよくって、とってもジューシー。とくにレバーにはビックリだ。今までのレバーは何だったのかと思わせる味です。焼きもいいけど、フォアグラのようなレバーの刺し身はおすすめ。食べてみて。野菜にもこだわってて、奇跡のトマト、究極の○○とかも新鮮だ。日本酒もいっぱい揃っています。
利庵
東京は蕎麦でしょう。というけど、なかなかこの近くでは好みの蕎麦屋にあたらない。麺はいいのだが、つゆが甘かったり。店構えは実に美味しそうだが、味はサッパリ。だから、たまに白金台まで行ってしまう。まずは、ふわふわのだし巻たまごでちょっと一杯。そして、板わさ・そば寿司でちょっと一杯。で、かき揚げに続く。最後はせいろですね。この店は自家製粉で、白くて細めの2・8の蕎麦。田舎そばもある。やっぱり、のど越しを楽しむなら、あたたかい蕎麦より、せいろですね。店の中もいっぱいですが、外もシロガネーゼでいっぱい。芸能人にもお会いできるかも。そういえばこの前、竹中直人夫妻とJ-WALKのボーカル、だれだっけ ? 。…お見かけしました。