2022.04.12
新書体「新笑点」
すっかり暖かくなってきた。日も長くなった。桜もそろそろ終わり。あっという間に春が過ぎて、夏になるんだな。20年ぐらい前の今頃は何をしてたんだろう?と、ふと思う。よく覚えてないが、多分人生で一番よく飲んでいた時だと思うが。笑点という書体を22年前に制作し、FONT1000版として笑点角、笑点丸としてリリースした。フォントとしては読めることが前提にあるが、可読性をおさえて、遊び心いっぱいの勢いのある書体として制作した。まだまだ若かったな。その頃の文字と今回の文字は全く姿、カタチは違うが、楽しく、おかしく、笑えるような書体として制作したことは同じだな。いつもつくってる時は今までと違うものをと思いながら描いているのだが、長いこと書体づくりをしていると良くも悪くもだんだん整理されて、心地よいポジションに線が配置される。それがその人の個性なのかも知れないが、だんだんつまらなく感じていく。荒削りの良さ、大胆さは失われるのかもしれない。どんな仕事でもそうかもしれないが、今出来る範囲の表現でまた新たなカタチをさがしていく。そんな感じでまた次に向かう。次の書体は「新学園」。出来上がる頃は夏も終わりかな。
コロナも高止まりだし、このまま増えるのか、戦争もまだまだ続きそうだし、地震も増えているし、この先どうなるのか。と思う毎日だが、早く普通に笑える世の中に戻ればいいな。